2020-05-28 22:30:00
タグ: VtuberVroid

Vtuberになろう!配信環境とソフトの紹介

個人Vtuberとして、Vtuber活動をしておりますが、その際に必要となるソフト、PC環境、3Dモデルの作成、ボイチェン等について紹介をしていきます。 あくまで私の例なのでやり方は色々ありますが一例として参考になればと思います。

目次

VTuberって?

Vtuberは「バーチャルYouTuber」の略です。 2Dモデルや、3Dモデルなど、キャラクターを使って動画や、配信を行う人のこと指します。

最近では〇〇系Vtuberといった形で肩書をつけて活動している方が多いように思います。

ちなみに私も個人勢として活動していますが、将棋系Vtuberだったり、ピアノ系Vtuberという感じで活動しています。 凪なぎさちゃんねる - YouTube

Vtuberをするのに必要なもの

  • PC
  • マイク
  • モデル(キャラクター)
  • トラッキングツール
  • 配信ソフト・ツール
  • ボイチェンソフト(必要があれば)

次から、私が使ってる環境について紹介していきます

PC(パソコン)

録画、配信を行うためにパソコンが必要になります。

OSについて

OSはよく使われるものとしては「Windows」と「Mac」の二種類が挙げられるかと思います。 Vtuber活動をするためのソフトはMacでも使えるものもあるためどちらでも可能です。

ただ、Macでは対応していないソフトなどもあり、選択肢が狭まってしまうのでWindowsの方が良いかと思います。

性能(スペック)

私が使っているPCのスペックについて紹介します。 Windows と Mac 両方あるので、どちらも紹介します。

Windows

7年ほど前に買ったPCを使っているのでそれほどスペックは高くありません。

項目スペック
OSWindows
CPUIntel Core i5-4670
コア数:4
周波数:3.4GHz
メモリ16GB
GPUNVIDIA GeForce GT430

GPUが非常に貧弱でこのスペックだと、トラッキングソフトによっては処理が追いつかず、動作が遅くなることがあります。 なのでこのくらいのスペックが、最低限のスペックなのではないかと思います。

Mac

Macは MacBook Pro (13-inch, Late 2016)のTouch Barありのモデルを利用しています。

項目スペック
OSmacOS Catalina
CPU3.1Ghz デュアルコア Intel Core i5
メモリ16GB
GPUiIntel Iris Graphics 550(CPU内蔵)

こちらは2016年なので多少は新しいですが、GPUが内蔵グラフィックスですので、3teneというトラッキングソフトを動しながら配信を行うと処理が重くなりギリギリな感じになります。

マイク

私の場合ピアノ配信をする都合上、オーディオインタフェースを利用しているので、ダイナミックマイクを使っています。

擦れて型番がわからないですが、とても古いマイクです。 正直いいマイクなのか悪いマイクなのかもよくわからないです。 親からもらったので、たぶん自分が生まれる前から家にあって、20年近く前のマイクだと思います。

Macで配信する場合は内蔵マイクを使っているので特にマイクにこだわりがあるわけではありません。 マイクについては1000円〜3000円程度のマイクで問題ないと思います

モデル

モデルは2Dモデル、3DモデルがありますがVroidStudioというソフトを使って3Dモデルを自分で作成して利用しています。

VRoidStudio

VRoidStudioの特徴をいくつか上げておきます

  • 無料
  • パラメータで細かくモデルの調整が可能
  • 服装、肌(スキン)、目などテクスチャを自分で作成が可能
  • 髪型は自由に編集が可能

VRoidStudioは↑の図のように、細かくパラメーター調整ができ任意のキャラクターを作成することができます。 パラメータだけでなく、服装や目や肌などは、自分で任意のテクスチャを作成できるため自由度が高いです。

髪型も自分で自由に編集ができます。

3Dモデルと言うと難しいイメージがありますが、VRoidStudioを使うと誰でもかんたんに3Dモデルが作成が可能です。

作成したモデルはVRMモデルと言う形でファイルに落とし、別のソフトに読み込ませることができます。

トラッキングツール

トラッキングツールはモデルを動かすために利用します。 ウェブカメラを利用してそれに合わせてモデルを動かすために必要となるソフトです。

私が使っているトラッキングソフトは下記の3つです。

  • 3tene
  • wakaru
  • luppet

3tene

3tene

軽く特徴を上げておきます

  • 無料版がある
  • Macにも対応している
  • オブジェクトを読み込める
  • LeapMotionが使える

3teneはmac版もあるので、Macで配信をする場合は3teneを使っています。 他にも3DのVRMのモデル以外に、他のオブジェクトを読み込むことができるのが良い点です。 VRoidStudioなどで、リボンや、メガネなどのアクセサリを作ろうと思うと、髪の編集で無理やりメガネとかを作る必要がありますが、3teneであれば、メガネなどは別でBlender等の3Dソフトで自分で作成するなり、公開されているもの使うなりすれば、あとから3teneの方で別で読み込むことができるので便利です。

トラッキングはカメラの端の方に行くと、モデルが斜めに傾いた状態になりやすいのがちょっと気になります。

wakaru

Steam:Wakaru ver. beta

  • 無料
  • Webカメラだけでアイトラッキングができる
  • Webカメラだけで手のトラッキングができる

こちらはLeapMotionの機能や別のオブジェクトを読み込む機能はありませんが、シンプルで動作も軽いです。 モデルが斜めに傾きすぎることもないので、割と使いやすいです。 Webカメラだけでアイトラッキングなどもしてくれたり、きれいに使うのは難しいですがカメラだけで手の動きをトラッキングすることもできます。

貧弱PCなのでこちらが動作が軽いためよく使っています。

Luppet

Luppet

  • 有料(個人の場合5000円)
  • LeapMotionが使える
  • バストショット(上半身)での配信のときに最適
  • 動作が重い

こちらもLeapMotionが使えます。3teneよりもLeapMotionの機能が使いやすく自然な感じに手や指先が動かせます。 ただこちらのソフトは3teneやwakaruに比べると動作が重いです。 CPU内臓のGPUを使っている場合や、グラフィックボードが性能が低いものを使っている場合は動作が厳しいかと思います。

配信ソフト・ツール

配信ソフトは「OBS」というソフトを利用しています

OBS

OBS

  • 無料
  • Mac対応あり
  • 多機能(フィルタ、エフェクト等)

3teneと連携させた例

上記は3teneのウィンドウをキャプチャして、クロマキーで背景画像を取り除いてモデル部分だけ表示した例です。

操作が非常にかんたんで、シーンもいくつも作れるので配信には欠かせないツールになっています。

最後に

今回は自分が配信時に使っているソフト、ツールの紹介を行いました。 紹介程度で詳しいツールの使い方等は書いていませんが、個人VtuberはこのくらいのスペックのPCやこんなソフト使って配信してるんだなーくらいに思ってください。 また、今後Vtuberを始めたいという方の参考になれば幸いです。

ツールの詳しい比較などは機会があれば別途記事を作って行こうかなと思います。

2020-05-26 13:00:00

ゴキゲン中飛車対策 丸山ワクチン

先日2020/5/8にお将棋お姉さんVtuberの綾瀬綾ちゃんと対局させていただきました。 持ち時間30分 60秒将棋というルールでなかなか持ち時間の長い対局でしっかりとした序中盤をすすめることができました。 その際先手丸山ワクチンVS後手ゴキゲン中飛車という形になり。初めて丸山ワクチンを実戦で指してみて、指しやすいと感じ、今後も使っていきたいと思ったので丸山ワクチンの序盤を振り返っていきます。

目次

【Vtuber将棋対局コラボ】綾瀬綾 VS 凪なぎさ【Vtuber Shogi battle】

先日2020/5/8にお将棋お姉さんVtuberの綾瀬綾ちゃんと対局させていただきました。 対局の様子はこちらにあります。

棋譜はこちら(棋譜再生 (NagisaNagi 対 ayaseaya) / 81道場 Webシステム)

丸山ワクチン

特徴

  • 丸山ワクチンは対ゴキゲン中飛車の戦法
  • 持久戦を狙う戦法

本譜での進行

本譜では ☗7六歩 ☖5二飛 ☗2六歩 ☖3四歩 ☗2二角成 とこのタイミングで角交換をしてしまいましたが、 本来は相手が54歩をついている状態で角交換をしないといけませんでした。 ☖2五歩 ☗5四歩としてから各交換したほうが良かったかもしれません。 余談ですが本譜のタイミングでの各交換だと☗65角打 という手順もありました。感想戦でも少し触れています。

本譜では角交換後に☖2五歩 ☗5四歩としたため、局面的には丸山ワクチンの定跡の形と同じ形になりました。(図1)

図1

佐藤新手

図1の局面からの次の一手 ☗9六歩

一見狙いがわかりにくい手ですが、先手が7八銀と上がったときに、5五歩を指させない狙いがあります。

一例) ☖9四歩 ☗7八銀 ☖5五歩 ☗6五角打 ☖3二金 ☗8三角成 ☖8八角打 ☗9七香

☗6五角打 への返し技でで ☖8八角打 がありますが、9六歩をついていることで☗9七香と逃げることができるようになっています。 この変化があるので、後手側は5五歩は突きにくい。

また、ここで9四歩を受けずにいると先手が9五歩と突き越せると大きいです。

指してみた感想

あくまで将棋ウォーズ3級の初級者の感想です。 ゴキゲン中飛車では早々に5筋のくらいをとられて、なんとなく居飛車側から駒組みが難しかったり、5筋からそのまま潰されてしまったりしますが、丸山ワクチンで角交換をして78八銀とすれば左美濃に組めるというわかりやすい方針があります。 左美濃まで囲いができれば安心感がありますので、私的にはそういった意味で指しやすいと感じました。

実際本譜でも、左美濃で受けることができ9五歩も入れておけたので序中盤は優勢な形になっていたかと思います。

2020-05-23 00:00:00

Macで将棋ソフト(将棋所)と水匠2を導入する

将棋GUIソフトって基本的にWindowsで動くものが多いのですね。 有名なものだと

  • ShogiGUI
  • 将棋所

の2つかと思います。

この中で将棋所については最近「将棋所Mac」というものがリリースされていて、Macでも使えるようになったようです!

今回はその導入方法について記載していきます。 ゴールとしては水匠2を使って検討が行えるところまでやっていきます。

目次

やることの流れ

  1. 将棋所Macの導入
  2. 将棋ソフトYaneuraOuのコンパイル
  3. 評価関数(水匠2)の導入
  4. 将棋所に水2を登録して検討する

注意点として将棋所Macを入れればMacで将棋所は動くようになるのですが、エンジンは自前でビルドする必要があります Windows用のエンジンのバイナリは公開されていたりしますが、Mac版は公開されているところは少ないと思うので今回は自前でビルドしていきます。

また、今回は評価関数には水匠2を利用させていただきます。

将棋所Macのダウンロード

下記のダウンロードページから将棋所Macをダウンロードして、アプリケーションフォルダに入れます。 将棋所Mac:ダウンロード

アプリケーションをダブルクリックして将棋所が立ち上がればOKです。

ただこの状態では将棋のエンジンが何もないので、まだソフトを使った検討等はできません。 将棋エンジンの導入について後述していきます。

将棋ソフトYaneuraOuのビルド

ソースコードのダウンロード

下記githubから最新のリリースタグの付いたソースコードをダウンロードしてください。

Releases · yaneurao/YaneuraOu

Souce codeはzipとtar.gzどちらをダウンロードしても構いません。 ダウンロードしたファイルはダブルクリックして展開しておいてください。

今回は~/Downloads/YaneuraOu-4.89に展開したものとします。

YaneuraOuのビルド

ここからはMacのターミナルを使って操作します。

$ cd ~/Downloads/YaneuraOu-4.89/source/
$ cp Makefile Makefile.org
$ vim Makefile // 49行目~50行目のCOMPILERの設定をg++を使うように下記のように書き換えてください
// vim で操作してますが、他のでディタで編集しても構いません。
COMPILER = g++
#COMPILER = clang++

$ diff Makefile.org Makefile // diffが下記のようになればOK
49,50c49,50
< #COMPILER = g++
< COMPILER = clang++
---
> COMPILER = g++
> #COMPILER = clang++

$ make   // makeコマンドは1~2分ほど時間がかかるかもしれません
// warningがたくさん出ると思いますが、エラーで止まらなければ問題ありません
$ ls -l YaneuraOu-by-gcc // ファイルが生成されていればOK

ここまででYaneuraOuのビルドは完了です。

評価関数(水匠2)の導入

水匠2の開発者のたややんさんが、GoogleドライブとOneDrive上で世界コンピュータ将棋オンライン大会で使用した評価関数と探索部を公開してくださっていますので今回はこちらを利用させていただきます。

たややん@水匠(COM将棋)さん (@tayayan_ts) / Twitter

水匠2のダウンロード

下記のGoogleドライブかOneDriveから「水匠2(200504).zip」をダウンロードします。 将棋 - Google ドライブ公開 - OneDrive

ダウンロードしたzipファイルは解凍して、任意の場所においておきます。

解答したディレクトリの中に先程ビルドした、YaneuraOu-by-gccをコピーしておきます。

この時点でディレクトリ構成は下記の様になります。

将棋所の設定

将棋所に水匠2を登録していきます。

将棋所を起動し、「対局」=>「エンジン管理」開きます。

エンジン管理画面で追加をクリックし、水匠のディレクトリにあるYaneuraOu-by-gccを選択して開きます。

これで水匠2の登録は完了です。

検討してみる

「対局」=>「検討」をクリックします。

検討の設定が出てきますが、エンジン設定のエンジンに「Suisho2/YO4.89_NNUE_m」を指定してください。

「設定して開始」をクリックすると、検討モードに入り水匠2を使った検討ができます。

最後に

私の場合普段は基本的にMacしか使わないので、将棋所のMac版が出てくれて非常に助かりました。 これで検討や研究が捗るので、棋力の向上のために役立てていこうと思います。